●光野水人の漫画持ち込み記●

え〜、そんな訳で2003年3月20日(木)。
都島燈理は推理する・番外短編「君を密室に刻んで」を東京の出版社へ持ち込みに行ってまいりましたw初持ち込みです♪
というか、色々ありまして当日は日帰りで和歌山から東京に行って帰ってくるというあからさまなハードスケジュールだったのでかなりバタバタしたのですが(=▽=;
まあそこはそれ。

新幹線に乗って、昼前には東京にたどり着いた光野だった訳であります。
当日は二社ほどに持ち込みの予約をしており、一つはS学館の某新進GX雑誌、もう一つはK談社の某午後雑誌。
それぞれの雑誌を選んだ理由は、GX雑誌の方は、最近出た雑誌の中では一番勢いがあって個人的に馴染みがあるかな、というのと、午後雑誌の方は、まあマニアックなイメージなのかな、と。
そんな訳で、午後一時にS学館の某新進GX雑誌、午後二時にK談社の某午後雑誌、といった予約を取っていたので、まずは一番目の某有名S学館に向かう光野。
というか、本当は二社目は三時頃からの予約にするつもりだったんですけどね〜(^^;三時からは会議があって駄目だ、という事だったので、「二時から三時の間」という事で予約を取った訳なのです。二社目がどちらかというと本命のつもりだったので、一社目は軽く済ませるつもりだったんですが…。


まあそれはさておき。S学館に向かって進む光野。
遠くにそれらしき建物が見えてきたので「ああ、さすがに一流出版社ともなると、建物からして何というかオーラが出ているものなのだなあ」とか思っていたらぜんぜん別の建物だったりしたのはおいといて。
S学館地下にある食堂で昼食を取ってから、一時の十分ほど前にS学館入り口受付で持ち込みに来た旨を告げます。
というか、出版社って警備がえらく物々しいのですね(^^;警備員さんが多い印象だったというか…。うん、きっと色々あるのでしょう(=▽=;
とにかく、受付の人に「応接ロビーでお待ちください」と言われ、それに素直に従う光野。
応接ロビーでは他にも何人かのサラリーマン風の方が何かの打ち合わせ風なことをしていたり、いかにもな格好をした漫画家風の方が丁寧に応対されていたりと、まあなんか見られそうで見れない光景と言いますか、いまいち現実感の沸かない光景が展開されておりました。
…で、ガチガチに緊張しながら待つこと約十分程度。
一時五分頃になりましたか…。
光野の所には誰も来ません。
…忘れられてる?(汗)
…いや!応接ロビーと言っていたけど、ひょっとして何かの聞き間違いでとんでもないミスを犯してたりするのかも??
とかなんとか考えつつ不安が不安を煽り、受付の方に確認に行ってみたりする光野(汗)
とりあえず間違ってはいなかったということで、待つこともう少し。一時十分少し過ぎたくらいでしたか。
「持ち込みに来た○○さんいらっしゃいますか〜」と、柔和そうな編集者さんが登場。
応接ロビーの奥の方の席に座るよう促され、とりあえず作品を出す光野。
「作品を見ている間、このアンケートを書いておいて下さい」と紙を渡されたので、そのアンケートに答えることにします。
本名、年齢、住所、職業、PN、受賞暦、趣味、アシスタント希望の有無、書きたい漫画のジャンル、好きな漫画、漫画家…(多分これでほぼ全部)を割と早く書いた後、ちらりと編集者さんの方を見てみる光野。
なんというか、事前にあちこちのHPを見た感じでは「編集者さんは凄いスピードで読む」みたいなイメージがあったのですが、なんか物凄く丁寧な速度で読んでおられます。一度だけ「プーッ」と噴出すのを聞いたりも(笑)
「ああ、笑うところだったのだな」とか思ったのですが、ひょっとしたら作品の出来を笑われているのではないか、とか余計な事を考えて自分で不安を煽ったりしつつ、約十分ほどかけて作品を読み終えられる編集者さん。
ああそうだ、最初に名前を聞いたんだけど、緊張で完全に忘れてしまったなあ(汗)
この先記憶が正確ではないですが、とりあえず近いニュアンスでの会話。
編集者さん「ええと、まずは…大変面白かったです
・・・・・・・・・・・・・・・
ほ、本当ですかっ!?Σ(●□●
光野「あ、ありがとうございます!(汗)」
編集者さん「こういうのが本当に好きで描きたい、というのが伝わってきますね」
光野「ど、どうも!」
編集者さん「でも、雑誌に掲載する作品としては、序盤の盛り上がりが足りないですね。初めての掲載作品というのは、最初の4ページほどでいかに読者の興味をつかむかが勝負ですから」
光野「な、なるほど。たしかに弱い…ですよね」
編集者さん「あと、探偵役の人が事件に関わっていく理由も少し弱いですよね。普通、見知らぬ人にこんなペラペラ話すだろうかという」
光野「ああ…確かにそうですよね(汗)」
編集者さん「でも、こう、読み返してこそ気づく事があるというか、味のある作品だというのは分かるんですけどね。まずは、序盤をどう変えたらいいか考えてみましょう」
と言って、腕組みして序盤の改正アイデアを考え始めてくれる編集者さん。
ひょっとしてかなり好意的??
編集者さん「挑戦状を入れるなら、普通の漫画よりも更に厳密さが必要ですよね、僕はひっかかりましたけど。うーん、普通はひっかかるのかな。密室の謎と見せかけて実はそうじゃない、というのがいいですよね」
光野「ああ、そこはもう。ありがとうございます」
編集者さん「漫画は、どれくらい描いてるんです?」
光野「ええと、鉛筆漫画は中学生くらいから…。本格的なマンガを描いたのは、大学に入ってからくらい…ですかね。この作品を合わせてもそんなに数は無いですが」
編集者さん「やはり、推理物を?」
光野「いえ、全然違うのです。ファンタジーとか、変な話とか。応募しましたが全然駄目で
編集者さん「そうですか〜
そうなんです(笑)
編集者さん「うーん、最初にこの女性の死体をバーンと出したりするといいかもしれませんね。でもメガネの男の人がこういう病気ですからね…顔は出せませんよね…それに、最後に失われた記憶が戻るのが大切な訳で。うーん、難しいですねえ(笑)
実際難しいですよねえ(汗)
編集者さん「あと、キャラの印象が薄いですね。ちゃんと名前が出てくるのが、死んだ女の人だけで…。名前、出てきてませんよね?」
光野「ええ、そうですね…出てきませんね(汗)あ、でも、メガネの人が名前だけ言ってます(燈理くんの)」
編集者さん「そうですね、このシーン。この(オカマの)人が出てくる所が、物語として重要な所ですよね。でも、ここがちょっと突然ですよね。急に出てきてとまどうというか…」
光野「ええと…そこは言われると思いました。ええとですね、解説してもアレなんですけど、一応解説しておきますと…」
という訳で、HP上で漫画を描いていること、もともとはコミケ用原稿且つ投稿用として描いた作品であること、などを解説。要は、燈理くんを知っている人向けに、且つ知らない人でもなんとか読める程度に。という意図で描いた作品である、と。
編集者さん「あ〜、それは駄目ですよ〜。新人の方が連載なんて事はまずないです」
なんか変な風に取られてしまってる気が
Σ(=□=;

しかし駄目だという指摘はズバリその通りで…(汗)
光野「ええと…さらに解説するとですね、この(マヌケな)メガネの方が、主人公…推理する人の方ですけど、の知り合いな訳で」
編集者さん「ええっ、このメガネの人、同一人物じゃないんですか??」
そう読んでたんですかΣ(=□=
編集者さん「あと、年齢は何歳?キャラの。いい年のようでもあり、若いようでもあり…
光野「一応高校生(とーり君)、大学生(メガネの圭君)ですが…」
驚かれました(汗)
編集者さん「味のあるオジサンとか書くと、年齢差とかはっきりしていいよね。なかなか難しいけどね」
・・・・・・・・・・・・・・・
味のあるオジサンならかなり自信が!(笑)
編集者さん「とにかく、ちゃんと、単体で完結するようにしないと。ちなみにこの作品、(発想に)どれくらいかかりました?」
光野「ええと…アイデアは、普段から貯めるようにして、必要に応じて使うようにしてるんですけど、そうですね…ネーム描くのに、どれくらいかな…(多く見積もって)二ヶ月くらい、ですか」
編集者さん「作画には?」
光野「二ヶ月…ですね」
編集者さん「一日にどれくらい描いてです?」
光野「ええと…(どれくらいだろ?)・・・・・・・五時間・・・くらい?」
編集者さん「一日五時間で二ヶ月?ネームを入れて四ヶ月…。うーん、もっと早く描けないと全然駄目ですねえ」
そうでしょうねえ…(遠い目)
編集者さん「今の編集長がかつて担当された新人さんなんですが、一週間ごとに新しい作品を持ち込んだ、ということがあったんですよ」
それ凄すぎです!Σ(=□=
ていうか、和歌山からそれやったら死にます(汗)
光野「デジタルで原稿を描いている訳なんですけど、普通の原稿と比べて有利不利とかってありますかね?」
編集者さん「あ、これくらいキッチリ印刷出来れば問題ないですよ。デジタルでもなんでも、ようは技術があればいいんですから」
そうですか…成るほど。
編集者さん「個人的には好きなんですけどねえ…問題が、多いですね
そのようですね…
(=▽=;

…と。そろそろ時間をチラチラ見つつも、既に一時五十分頃になってるじゃないですか!
約束は二時〜三時だけど、講談社までは三十分かかって、S学館で既に四十分かかってまだ終わらないところを見ると、K談社での時間が無いですよ!
Σ(○□○

まだまだ何か言いたそうな編集者さん(基本的に好意的)に待ったをかけ、
光野「ええと…すいません、ちょっとこの後にも予定があるので…」
編集者さん「ああ、他にも行かれるんですね」
バレとる??Σ(○□○
…いや、複数持ち込みって割と普通だったりするのかな?
とにかく、まあ、まだまだ続きそうだった話を半ば無理矢理停止し、ありがとうございましたと言いつつ半ば走りながらS学館を後にする光野。
はよせな!Σ(T□T


慌てて電車を探しつつ、一番遠い地下鉄入り口から乗り込んだり、反対側行きの電車に乗って一駅分遅れたりしつつ(泣)
二時四十分くらいですか…K談社についたのは…(遠い目)
この時間じゃ既に会ってくれないだろ!ていうか失礼すぎるだろ!」とか思いつつも、「せっかくここまで来たんだし」という心と「これくらいでやる気をなくしたらむしろ駄目だろ!」といった心が微妙にハーモニーで、とにかくK談社内に入る私。
受付に特攻!
光野「ええと、○○編集部に持ち込みに来た光野です!○○さんに二時〜三時の予約を!」
受付嬢「では、この入館申し込み用紙にご記入を」
こんなん書いてる暇ないYO!Σ(T□T
とは言っても書かないと入れないらしいので、凄いスピードで書いていく光野。
光野「ええと…今年は平成何年…だっけ?14年?いや…確か去年だソレ。今年は15?…ギャーど忘れしてるー!Σ(T□T」
とか今年が何年かも忘れたりしつつ山勘で書きなぐり、とりあえず入館バッヂを貰って「編集部は○○階です」と言われ、エレベータに特攻する光野。
ていうかK談社ビルってこんなに高いんですねという階数でしたね(ちょっと驚き)
…で。
エレベータを降り、「あの〜、○○編集部に持ち込みに来た…」「あ、その編集部は向こう」とか会話したりしつつ、二時四十五分に編集部に到着。
光野「あの〜…持ち込みに来たんですが…
編集者さん「あ、どうもどうも。こちらにどうぞ」
と、編集部スミの机に案内される光野。
光野「遅れてすみません!
編集者さん「いやいや、電話で言ったとおり三時までしか駄目だけど、それでいいかな?」
もうここまで来たら原稿を見ていただけるだけで十分ですって!(泣)
ていうか、正直怒られるかと思ってたんですよね〜…。あるいは不機嫌になるとか。編集の人って、どこもこうなのだろうか。ええ人や…(T▽T)
…で、まあ。作品を差し出した訳で。
・・・・・・・・・・・・・・
ページを開いた途端に表情の険しくなる編集者さん。
その表情は既に駄目って事デスカー??Σ(==;
さっきの編集者さんには絵の上手下手に関してはあまり言われなかったですが(言われなかったのは正直不思議でしたが)それは多分、絵の上手さに拘らない人だったからなんじゃなかろうかと。
こちらの編集者さんはもの凄く絵のレベルに拘りそうな予感が!(勿論それが普通)
あからさまにウンウンうなりながら(会議が近いことももちろんあるでしょうし、光野が遅れたのも…ありそうだな〜(汗))読み進めていく編集者さん。さっきの編集者さんよりは読むのはだいぶ早め(当たり前だ)。途中で電話が入って他と話しをしたりもしていましたが、まあとりあえず作品を読み終えた、と。
そして第一声。
編集者さん「まずね、これを漫画でやる意味が分からない。小説とかも、あるでしょ?ネームが多くて、読者が疲れるよね、これじゃ。読者に苦労させる。それに、話に起伏が無くて平坦。推理物としてもありきたり。自分は面白いとは思わない
おおおおお…。
ある意味全く予想通りの感想!(汗)
ていうか、ネーム(台詞)が多いのは光野の漫画に共通して見られる現象ですよね…(汗)ある意味推理物だから仕方の無い部分はあるとしても、「絵で読ませる」漫画になっていないのは、これは確かにそのとおりで。
大いに反省すべき点ですね(汗)
編集者さん「それに、主人公(とーり君)が単なる解決役の人、になってしまっていて面白みがない。もっとこう、たとえば主人公(とーり君)が実はこのメガネの人(圭君)の事件と関わりがあった!とか、ね?」
平凡ですか〜…うーん、確かに流れとしては平凡…ですよね。ずっとベンチに座っていて、絵的にも起伏がないですし(汗)
編集者さん「あと、メガネ(快君)が出てくる所が突然で分からない。あれは何?」
光野「ああ、あれはですね…」
編集者さん「ええっ!このオカマさんが冒頭のあの人?ああー、そうか。なるほどなるほど。そういう事か。だとすると、キャラの見分けがつかないよね」
…どういう読み方されていたんだろう…?(汗)
ていうか、快君と圭君との見分けはどうやら付きにくいみたいですな〜(汗)
とかやっていたら既に3時を過ぎていたり。しかし編集者さんは特に急いでる様子は無く。うーん、これ以上伸ばすのはいろんな意味で良くない、ような…。
光野「推理物って、漫画的にはどうですかね?」
編集者さん「探偵学園Qとか、金田一少年とかあるよね?ジャンルは関係ないよ。実力だね」
そうですか…(T▽T)
…でまあ、三時五分といった辺りで光野の方から質問とかを終了。
光野「お忙しい中、しかも遅刻してきた自分の為にお付き合いして下さってありがとうございました!
編集者さん「いやいや、こちらこそ。三時までで本当に良かった?
いや、お付き合いしてもらえただけで!(泣)


…かくして、二社に渡る持ち込みは終了!
その後、残った僅かな時間で少しだけ東京見物などしつつ、六時の新幹線で東京を去り、和歌山に向かう光野。
あ〜…しかし、こうやって二社に持ち込んで思った事は。
持ち込みの予約は余裕を持ってしなきゃ駄目だって事ですね!(笑)
少なくとも二時間くらいは空けておかないと…(^^;(もちろん漫画のページ数にもよるでしょうけど)
ああ…でも、最初の編集者さんは比較的好意的で、途中で話を切っちゃったのがちょっと申し訳なかったような気も。
…そして二社目の編集の方には本当申し訳有りませんでした!(汗)
しかし、プロならではの視点からの数々の問題点の指摘は、色んな意味で参考になったと言いますか、良い刺激になりました。
今回の経験が、より良い漫画を描くための経験値となれば幸いであります!といった所でとりあえず持ち込み記は終了♪
ではではw


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